ギンモンスズメモドキ

桂坂の山の辺公園に続く緑道の樹木でこの昆虫ギンモンスズメモドキを偶然見つけました。

ギンモンスズメモドキは翅の部分に銀色に輝く紋があるズズメガにちょい似の蛾だからだそうです。さらに写真のように木の枝を付け根を切った痕のようにしか見えない擬態の出来がすばらしい蛾だと思います。本家のスズメガは触ったらたちどころに飛び去ってしまいますが、このギンモンスズメモドキは触ってもじっとしていました。なおも触っていると、やがて足元の赤い毛をチラツと見せて脅すのですね!ちょうど学ランの裏地の赤を見せつけられて凄まれ「ヤベー!」って逃げたくなった高校生時分を彷彿とさせる怖さがありました。

なおもしつこく触っていたら、こんどはお尻からオシッコだかウンチだか、黄土色っぽい液体状のモノをビュッ!と噴射してきました。この何やら知れない噴射液はすぐ地面に落ちてしまいましたが、もしこれを顔にひっかけられたら、きっとその臭さにもだえ苦しむだろう想像をはげしく掻き立てられます。上述のようにこの蛾の成虫は何も食べないとのことなので、しつこくつきまとう敵に遭遇したときのための攻撃液を予めお腹に準備しているのかもしれません。

このチャンスにそのニオイを調べられませんでしたが、この黄土色の液体はエゲツなく臭いはずです。

虫の臭い独特のくさみがあると想像できます。

子どもの頃にカナブンのコレを手にひっかけられた経験がありました。下痢したカナブンだったのかもですが、そのときは急なことだったので手を擦ってしまいましたら、カナブンから発射された液体は擦ったためにやや乾燥し、さらに手をこすり合わせたときの摩擦熱で少し温度が上がったその液体の臭いときたら、それはそれはしみじみと強烈で、いちど嗅いだら一生の記憶に残る臭いなのでした。

きっとそういうニオイ成分はこのギンモンスズメモドキの噴射液にも入っているのではないかと思います。

そういうのが目に入ったらどうなるか不安なので、昆虫少年はじめ虫に興味がある方々は、虫のお尻という隠れた飛び道具発射器官があることをくれぐれも忘れずに昆虫観察を続けていって欲しいと思います。

ではグッドラック!

京都市桂坂 動物図鑑

京都市西京区桂坂で見つけた動物を紹介します。

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