ヤマトタマムシ

タマムシをタンスに入れておくと着物が増える、幸福と呼ぶというお話しは上述のように日本に伝わっています。私も子どもの頃におばあちゃんから解説付きで実際に和箪笥の中から紙に包んだタマムシを見せてもらったことがあります。

だから「それならウチでもやってみよう!」と考える方々のために・・・
と思い、タマムシをタンスに入れる手順を書きます。

一番肝心なことで、最初にどうしても行わなければならないことは、タマムシを入手することです。
実はタマムシは売っています!
でも一匹千円以上します。けっこう高いです。あまり都会では見られませんので売買されているのも不思議ではないですが「タマムシ 買う」と検索するとたくさんの販売サイトが見られます。でも京都の桂坂付近にお住まいの方々は、地元でタマムシは探せば、シーズン中によく探せば、その気で真剣に探せば、見つかります。森の近くの道路ではタマムシの飛ぶ姿が見つかります。

探すシーズンは夏、
タマムシは前翅のキラキラと光り輝く玉虫色を見せてややお尻を下げて低空をゆっくり目に飛ぶからこの飛行姿勢の特徴が分かれば見つけやすいです。上述「食べ物」に書いた樹木、特に老木や倒れた樹木などにメスが産卵しに来るところで更に見つけやすいです。

これを捕獲すればいいのです、捕獲に必要なモノは捕虫網です。この網は夏になると100均でも買えます。
捕まえたらタマムシのお顔をよく観察してみてはどうかと思います。実にやさしいお顔をしています。しかも大人しいです。刺したりジタバタしたり毒を噴射したりしません。
こんなやさしいタマムシを殺しちゃうのか!?と、かわいそうになるぐらいやさしい顔立ちです。なので、殺さないで生きたままタンスで飼えば・・・という気がして来ますが、あまりこういう生きたままのタンスの入れ方は前例が無いようです。

タマムシをはじめ昆虫を殺すには染み抜き用ベンジンを使うのがオススメの方法です。スプレー式殺虫剤でも当然死にますが、あとでベトベトします。ベンジンならそうなりません。

ビンに昆虫を入れて、綿なんかにベンジンをちょっ浸み込ませたものを同じビンに入れてフタをしたら、やがて昆虫は死にます。中から昆虫の亡きがらを出して標本にする・・・私は幼少の頃にこれで何匹もの、ホント言うと何百匹もの昆虫を殺しました。。懺悔です。

タマムシをタンスに入れるには和紙で包んで入れるとネットにはありまして、最終的にそのようにするのですが、死んだタマムシをそのまますぐに和紙で包んでタンスに入れると、数日後に臭くなります。腐敗するからです。

これを防ぐには和紙に包む前によく乾燥させることが必要です。なのでビンの中に乾燥剤を入れて虫の亡きがらを入れてフタをして数日待ちましょう。

次に和紙で玉虫の乾燥亡がらを包むのですが、防虫剤も一緒に入れましょう。そうしないとヒメマルカツオブシムシなどの別の虫がタンスに入り込んでタマムシを食べようとして、ついでに絹なんかの蚕由来の着物もかじるようになるから調子悪いです。

これで次々に着物がダメになって、次の着物を買わなきゃならなくなり、着物が増えるという説もありますから、タマムシをタンスに入れるのは注意が必要ですね。




京都市桂坂 動物図鑑

京都市西京区桂坂で見つけた動物を紹介します。

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