アオメアブ

夏の日の原っぱで、突然ブーンという甲高い羽音とともに葉陰から急発進する虫がいたら、それはムシヒキアブの仲間です。スリムな胴体と細く背に畳まれた翅を持ち、頭はやや大きくて、私はこの虫を見るとアメリカの攻撃用ヘリコプター「アパッチ」を思い出してしまいます。羽音もブーンの中にキーンが混じっているように聞こえ、まさにこれから獲物を急襲するぞ！という気構えに満ちた姿と行動を学校の校内でもで見ることができます。

だいたい獲物は空中でキャッチするみたいです。でも毎回成功しているわけではありません。獲物を見つけて急発進しても、逃げられて戻ってくる場合がほとんどに見えます。このアブはあまり深追いしません。こりゃダメだわ！と分かったらすぐに基地に引き返して次の獲物を待つ、みたいです。きっと状況判断力も優れているのでしょうね。